Yahoo! eSportsでFroggen氏にTravis氏が例によってインタビューしているので見てみると,他のチームと練習試合を組んでもらえていないという意外な発言が. 一体何事なのか気になったので少し チェック してみます. Froggen claims n...
Yahoo! eSportsでFroggen氏にTravis氏が例によってインタビューしているので見てみると,他のチームと練習試合を組んでもらえていないという意外な発言が.
一体何事なのか気になったので少しチェックしてみます.
昨年流出したRiotとチームオーナーの交渉においてEcho Foxが参加していないことについて,何か裏があるのかという点は気にしていなかったのですが,結構ドロドロとした噂が流れていたとのこと.その点について確認していなかったので,そちらも含めて追ってみます.とはいえ今回は前回と異なり何らかの文章が流出したわけでもなく,Froggen氏の発言から予想されるものなので,あまり真に受けすぎぬようにというのは予めご注意下さい.
事の発端から確認していきます.すべての始まりはLCSシーンに参加するチームが赤字運営であったということで,そしてそれに関してRiotが手を打つこともなく,赤字になって当然という態度を取っていたことでした.その後チームがRiotと交渉していたという文章が流出し,舞台裏の一部が明るみに出ることとなりました.Riotはその間にもWCSの賞金引き上げを始め,BAMTechとの連携によりマネタイズ強化への第一歩を踏み出したりと,選手・チーム保護のために動き出しています.
LCSシーンに留まれなければスポンサーはつかず,チームは存続できません.そのためにも優秀な選手の獲得が重要なのは,現状のLCSのシステムからも分かります.今年もスター選手がNA LCSに参加し,Rosterの発表で盛り上がったのは記憶に新しいと思います.そのように高額な給料を提示しながらも彼ら選手を囲い込む必要があることになります.これがチームの赤字への第一の原因になることはこれまでチェックしてきました.
一方で,現在のプロシーンにおいてPoaching(秘密裏な選手との交渉)は認められていません.Tampering(引き抜き)と似たものであると考えられると思いますが,何れにしても契約中の選手はその契約が切れるまでは所属するチームでプレイしなければならず,残留・移籍の交渉も契約が切れてから行う必要があります.そういう意味では今のところPoaching,Tamperingの制限によって獲得競争が激化していないという見方もできます(獲得競争が激化していないということはそのための提示金額が安いということでもあるのですが).このように,選手の異籍に関して制約を設けることで,高額な移籍金によって選手が出ていきチームの成績が不安定になる心配も少ないことをRiotが保証していた訳です.
しかしながら昨年Echo Foxは少なくとも一人の選手のPoachingを行おうとしており,そのことをRiotも擁護しようとしていたとのことで,これが問題となっているようです.
Echo Foxは御存知の通りNBAのスタープレイヤーであったRick Fox氏によって運営されています.彼がWealthy(資金力のある)なスポンサーであることはMontecristo氏が指摘しています.ということはPoachingできるものならしたい側で,そのための資金に困ることもなく,赤字も気にならないというチームになります.なぜ赤字を気にしないのかといえば,今後シーンから得られる放送権料を中心とした利益のパイの分配を見越しているからです(この点については前回,前々回をご確認下さい).
しかしTSM,CLG,C9のようなチームはendemic(PC業界の)なスポンサーに限られ,資金力にも限界があります.まして彼らのLCSチームはほぼ赤字ということで,Poachingを阻止するほどの体力がない可能性があります.そういった点からPoachingやTamperingは望まれるものではありません.そういった行為をRiotが黙認しようとするというのは,嫌がらせ以外の何物でもなくある種の“脅し”とも取れる訳です.
今年のNA/EU LCSでは大会の賞金引き上げや,チームへのイセンティブなどが設定され,チームをある程度保護するような内容となっていますが,その契約にこの“脅し”が使われたのではないかとのこと.チーム側としてはより多くのインセンティブを要求していた可能性があったことになります.
BAMTechからの莫大な投資,今後増えるスポンサー,そしてなにより視聴者からの受信料という具合にLCSシーンから得られる利益は増えていくものと思われます.そして他のチームを強引に動かすためのその“脅し”に協力した見返りとして,そのパイ争いでRiotから特別な待遇を受けられるとしたらどうでしょうか?ダラダラとRiotに抵抗する面々の契約書の枠にサインするより,別の場所にサインしているのではないでしょうか?という具合に流出文書におけるEcho Foxのサイン欄の抜けが読み取れるそうです.
また同時に,RiotはLCSチームへと昇格したC9 Cの売却を認めないとも“脅し”ていたそうで,C9は今回の交渉においてチームオーナーサイドの中心的な役割にいましたから,厳しい交渉になったと思われます.約2.7億円にもなったとされるC9 CのLCSのスポット価格で,C9としてもその資金は喉から手が出る程に欲しかったはず.
ということで以上2つの,なかなかに汚い“圧力”をRiotが交渉に持ち出していたことになります.
ということでPoachingを認めるという“脅し”に乗っかっていた(とされる)Echo Foxだけに,他チームからの反感は免れなかかったということが今回,練習試合を組んでもらえない理由になるのではないかとESOでは指摘しています.
とはいえ選手はPoachingされていると気づいていてもルールを知らない可能性もあるでしょうし,正規のルールに則って移籍している選手もいるはず.そうなってくると各選手がキャリアを棒に振ってしまうような無駄な期間を過ごしてしまうというのはあまりにも悲惨で,残酷な気はします.運営側でそれぞれのチームがどのように話をしているのかという点について,選手が大きく関与する事もできないでしょうし早く改善することを祈るばかりです.
とはいえ彼らはScrimをできなかったからこそCamille SupportというWeird Pick(+Swain top)で勝利しているということもありそうですし,彼らのチームの順位は2-2で5位と,状況を考えると悪くない...のかもしれないようにも見えます.
あるのは彼らは他のチームとscrimを出来ていないという事実のみですが,村八分にされてしまうという異常事態にそれだけの理由を見つけようとすると,今回の“抜け駆け”というのはそれとして“ありそう”なものになります.外側からは見えづらいチーム,そしてRiotの思惑ですが,どこまで本当なのやら...来年以降の問題とならないといいのですが.
一体何事なのか気になったので少しチェックしてみます.
Froggen claims no LCS teams will scrim Echo Fox, forcing team to find other ways to practice
昨年流出したRiotとチームオーナーの交渉においてEcho Foxが参加していないことについて,何か裏があるのかという点は気にしていなかったのですが,結構ドロドロとした噂が流れていたとのこと.その点について確認していなかったので,そちらも含めて追ってみます.とはいえ今回は前回と異なり何らかの文章が流出したわけでもなく,Froggen氏の発言から予想されるものなので,あまり真に受けすぎぬようにというのは予めご注意下さい.
"Threat from Riot" - Riotの脅迫
事の発端から確認していきます.すべての始まりはLCSシーンに参加するチームが赤字運営であったということで,そしてそれに関してRiotが手を打つこともなく,赤字になって当然という態度を取っていたことでした.その後チームがRiotと交渉していたという文章が流出し,舞台裏の一部が明るみに出ることとなりました.Riotはその間にもWCSの賞金引き上げを始め,BAMTechとの連携によりマネタイズ強化への第一歩を踏み出したりと,選手・チーム保護のために動き出しています.
LCSシーンに留まれなければスポンサーはつかず,チームは存続できません.そのためにも優秀な選手の獲得が重要なのは,現状のLCSのシステムからも分かります.今年もスター選手がNA LCSに参加し,Rosterの発表で盛り上がったのは記憶に新しいと思います.そのように高額な給料を提示しながらも彼ら選手を囲い込む必要があることになります.これがチームの赤字への第一の原因になることはこれまでチェックしてきました.
一方で,現在のプロシーンにおいてPoaching(秘密裏な選手との交渉)は認められていません.Tampering(引き抜き)と似たものであると考えられると思いますが,何れにしても契約中の選手はその契約が切れるまでは所属するチームでプレイしなければならず,残留・移籍の交渉も契約が切れてから行う必要があります.そういう意味では今のところPoaching,Tamperingの制限によって獲得競争が激化していないという見方もできます(獲得競争が激化していないということはそのための提示金額が安いということでもあるのですが).このように,選手の異籍に関して制約を設けることで,高額な移籍金によって選手が出ていきチームの成績が不安定になる心配も少ないことをRiotが保証していた訳です.
しかしながら昨年Echo Foxは少なくとも一人の選手のPoachingを行おうとしており,そのことをRiotも擁護しようとしていたとのことで,これが問題となっているようです.
Per a source, Riot told team owners that it would ensure the right of Echo Fox—the only team that didn’t challenge Riot on the upcoming changes in the leaked November letter—to poach from any other team, should those other teams not sign the new agreement.
from E-Sports Observer
Echo Foxは御存知の通りNBAのスタープレイヤーであったRick Fox氏によって運営されています.彼がWealthy(資金力のある)なスポンサーであることはMontecristo氏が指摘しています.ということはPoachingできるものならしたい側で,そのための資金に困ることもなく,赤字も気にならないというチームになります.なぜ赤字を気にしないのかといえば,今後シーンから得られる放送権料を中心とした利益のパイの分配を見越しているからです(この点については前回,前々回をご確認下さい).
しかしTSM,CLG,C9のようなチームはendemic(PC業界の)なスポンサーに限られ,資金力にも限界があります.まして彼らのLCSチームはほぼ赤字ということで,Poachingを阻止するほどの体力がない可能性があります.そういった点からPoachingやTamperingは望まれるものではありません.そういった行為をRiotが黙認しようとするというのは,嫌がらせ以外の何物でもなくある種の“脅し”とも取れる訳です.
今年のNA/EU LCSでは大会の賞金引き上げや,チームへのイセンティブなどが設定され,チームをある程度保護するような内容となっていますが,その契約にこの“脅し”が使われたのではないかとのこと.チーム側としてはより多くのインセンティブを要求していた可能性があったことになります.
BAMTechからの莫大な投資,今後増えるスポンサー,そしてなにより視聴者からの受信料という具合にLCSシーンから得られる利益は増えていくものと思われます.そして他のチームを強引に動かすためのその“脅し”に協力した見返りとして,そのパイ争いでRiotから特別な待遇を受けられるとしたらどうでしょうか?ダラダラとRiotに抵抗する面々の契約書の枠にサインするより,別の場所にサインしているのではないでしょうか?という具合に流出文書におけるEcho Foxのサイン欄の抜けが読み取れるそうです.
また同時に,RiotはLCSチームへと昇格したC9 Cの売却を認めないとも“脅し”ていたそうで,C9は今回の交渉においてチームオーナーサイドの中心的な役割にいましたから,厳しい交渉になったと思われます.約2.7億円にもなったとされるC9 CのLCSのスポット価格で,C9としてもその資金は喉から手が出る程に欲しかったはず.
ということで以上2つの,なかなかに汚い“圧力”をRiotが交渉に持ち出していたことになります.
村八分されるEcho Fox
ということでPoachingを認めるという“脅し”に乗っかっていた(とされる)Echo Foxだけに,他チームからの反感は免れなかかったということが今回,練習試合を組んでもらえない理由になるのではないかとESOでは指摘しています.
But if Echo Fox did indeed engage in “not poaching,” this is the exact kind of move I’d expect from the rest of the LCS teams.
とはいえ選手はPoachingされていると気づいていてもルールを知らない可能性もあるでしょうし,正規のルールに則って移籍している選手もいるはず.そうなってくると各選手がキャリアを棒に振ってしまうような無駄な期間を過ごしてしまうというのはあまりにも悲惨で,残酷な気はします.運営側でそれぞれのチームがどのように話をしているのかという点について,選手が大きく関与する事もできないでしょうし早く改善することを祈るばかりです.
とはいえ彼らはScrimをできなかったからこそCamille SupportというWeird Pick(+Swain top)で勝利しているということもありそうですし,彼らのチームの順位は2-2で5位と,状況を考えると悪くない...のかもしれないようにも見えます.
あるのは彼らは他のチームとscrimを出来ていないという事実のみですが,村八分にされてしまうという異常事態にそれだけの理由を見つけようとすると,今回の“抜け駆け”というのはそれとして“ありそう”なものになります.外側からは見えづらいチーム,そしてRiotの思惑ですが,どこまで本当なのやら...来年以降の問題とならないといいのですが.