Steelseries Arctis 7を購入したのでレビュー.評価の高いデバイスですが,ワイヤレスヘッドセットとしての実力や如何に.ドライバが共通という前提でArctis 5のことも触れています.
ワイヤレスヘッドセットであるところのSteelseries Arctis7が2月に国内発売されていたので,1ヶ月弱使った感想を書いていきます.基本的にはゲーム用途を中心としていますがオーディオ的な話も少ししています.
SteelseriesのヘッドセットといえばSiberiaですが,かれこれ数年のPCオーディオブーム,ヘッドホンブームにあやかろうとしているのかリスニングを意識したモデルも出したりしていました.しかし,本来のゲーミングヘッドセットからすると高い値段設定だったりと,なかなか手の出しづらい状態で,正直どこを目指しているのかいまいちわからない迷走感も感じました.
そんな中で発表されたのがArctisシリーズになります.Steelseriesによればドライバは3万円クラスのモデルで使うものを使っていながら,価格は1万円台に抑えたとのことで,なかなか魅力的な製品群になります.有線のArctis 3,USB接続のArctis 5,ワイヤレス対応のArctis 7がラインナップされており,今回入手したのはワイヤレスモデルとなるArctis 7.
購入は秋葉原にてポイントを使って16,000円ちょっとでした.
Amazonでは18,653円(2017年6月24日確認時点)となっていますので,1万円台後半なのは変わらないようです.競合のLogitech G533が12,192円ですから,少し高いなという印象は受けますが,デザインや付加価値を含めるとあながち高いともいえないかなといったところでしょうか.
裏面は各国言語で簡単な説明がかかれていますが,正直これだけでは魅力的な訴求とはいえない気もします.個々にコストは割かないということなのかもしれませんが.早速開けていきます.
フタを開けると大きなカードが出てきます.正直これは要らない気がします.裏面はステッカーになっていますが,どこに張ることを想定しているのだろう...ヘッドバンドの仕様を含め,POPな雰囲気を出したかったようですが,この方向性はどうかなといったところ.Razerも毎度ステッカーは付いてきますが.
本体とご対面.
ダサいビニールにくるまれて入っていたりすることはないのですが,逆にキツキツで固定されているので少し怖い感じもします.
アクセサリー一式.充電ケーブル,Audio in用の3.5mm-USBのケーブル,そしてワイヤレストランスミッター.こちらもキツキツで収納されています.
一式を取り出した所.多くもなく少なくもなく.後述しますが,正直3.5mm-3.5mmのオーディオケーブルを付属してほしかった気もします.
説明書は日本語対応ですが,あまり詳しく書かれていないのであくまでセットアップ程度.とはいえ逆にそれ以上やることもないですが.
と言った感じで開封は完了します.必要なものを必要なところに収めていて,ありがちな過剰梱包で無駄な高級感を演出していたりということもありませんでした.収まりの良さは流石北欧といったところなんですかね?
今回購入したのはホワイトモデルで,直販ではヘッドバンドの柄も変更できます.見た目の印象はあまりゲーミングヘッドセットっぽさはありませんが,リスニングっぽさもないという感じ.モバイルオーディオ向けの今風なストリートヘッドホンみたいな.Parrot Zikのイメージですが.イヤーカップは100-110度程度はチルトするので,平面状にすれば持ち運びも容易ですが,Bluetooth非対応なため結局色々と持たないといけないので,嵩張るのは変わりないですね.
クッションは非常に快適で,硬さや通気性も良好です.長期間使用していないので,使用に伴う劣化などは分かりませんが交換もできるようなので,使い潰してしまったら買い替えてしまえば良さそうです.
イヤーカップにはボリューム,各種接続ポート,マイクミュート,ペアリングボタン,ゲーム音とボイスチャットのバランス調節ノブなどがあります.基本的に使うのはボリューム調節のダイヤルくらいだと思いますが,使い勝手やアクセスは悪くないです.ただ,結構ダイヤルは緩いので,ちょっと触っただけで動いてしまうのは気を使う必要がある点かもしれません.
充電のためのケーブルもこちらに接続します.充電中はLEDでお知らせしせしてくれますので,バッテリーの消耗を軽くすることが出来ます.
今回のヘッドバンドはこのようにスキーゴーグルのようなタイプとなっていますので,伸縮性や快適性は非常にいいです.が,クッションタイプとは異なる使用感なので,その点は試着等をして確認した方がいいかもしれません(試着の好き嫌いはあると思いますが).
マイクは収納できるタイプで,双方向ノイズキャンセリング機能が付いているので穴は2つ.ブームはそこそこ硬いですが,収納はそこまで力を入れる必要はないので,問題はないです.
DTS:HEADPHONE Xの効きは結構強烈で,ゲームだけでなく映画も迫力のあるものになりますが,イコライザーでの音域の調節はした方がいいと思います.あまりにも低音が強すぎるので,若干弱めたほうがFPSなど足音が重要なゲームでは埋もれづらいかなという印象です.デジタル接続するとワイヤレスにもなってきますが,目立った遅延は感じません.若干もっさりしているかな?と感じることはありますが,実使用には問題ないかと.
マイクについては自己評価ですが,可もなく不可もなしといったところではないでしょうか.若干ドンづまった感じはあるものの,ノイズキャンセリングは良好に動作していますので,ヘッドセットで全てを済ませる場合には十分な性能だと思います.
傾向としては良く言えば低音寄りのかまぼこ,悪く言えば低音のアタック感も物足りないですし,高音も出ていません. 他のワイヤレスヘッドホンを試したことがないので,なんとも言えませんが,全体的な物足りなさは感じてしまいます.イコライザで調節すればいいというのももっともなのですが,それにも限度はありますし.
無線では悪く書いてしまいましたが,3.5mm-3.5mmケーブルを別途用意し有線として接続すると結構音の印象が変わります.かまぼこの出方には変わりはないですが,低音の厚みが増し,解像感も良くなっており,気になる物足りなさというのは少なくなっています.高音の伸びの足りなさは相変わらずですが,それも軽減されるように感じます.ワイヤレス伝送する時に広域を削っているのかな?と邪推することも出来ますが,真相は分かりません.
正直,この出力であれば値段にも納得がいく,つまりオーディオをメインとするのであればArctis 3, Arctis 5でいいのではないかなという感じになるのではないでしょうか.逆に5から7の価格差が数千円であることを考えると,これだけ充実したワイヤレス機能の付いているArctis 7も選択肢としては全然ありということになります.ゲームをする時に快適性を求めワイヤレス,がっつりオーディオ用途に使いたいのであれば有線と,使い分けられるのは利点かもしれませんね.ケーブルは自由に選択できるので,ケーブル選びの楽しさもありますし.
G533も好評でしたが,ワイヤレスのオーディオも規格が色々と固まってきていますので,この調子で高品質なものがどんどん出てくるといいですね.
SteelseriesのヘッドセットといえばSiberiaですが,かれこれ数年のPCオーディオブーム,ヘッドホンブームにあやかろうとしているのかリスニングを意識したモデルも出したりしていました.しかし,本来のゲーミングヘッドセットからすると高い値段設定だったりと,なかなか手の出しづらい状態で,正直どこを目指しているのかいまいちわからない迷走感も感じました.
そんな中で発表されたのがArctisシリーズになります.Steelseriesによればドライバは3万円クラスのモデルで使うものを使っていながら,価格は1万円台に抑えたとのことで,なかなか魅力的な製品群になります.有線のArctis 3,USB接続のArctis 5,ワイヤレス対応のArctis 7がラインナップされており,今回入手したのはワイヤレスモデルとなるArctis 7.
購入は秋葉原にてポイントを使って16,000円ちょっとでした.
SteelSeries (2017-02-24)
売り上げランキング: 3,293
売り上げランキング: 3,293
Amazonでは18,653円(2017年6月24日確認時点)となっていますので,1万円台後半なのは変わらないようです.競合のLogitech G533が12,192円ですから,少し高いなという印象は受けますが,デザインや付加価値を含めるとあながち高いともいえないかなといったところでしょうか.
外装
簡単に外装と梱包をチェック.裏面は各国言語で簡単な説明がかかれていますが,正直これだけでは魅力的な訴求とはいえない気もします.個々にコストは割かないということなのかもしれませんが.早速開けていきます.
フタを開けると大きなカードが出てきます.正直これは要らない気がします.裏面はステッカーになっていますが,どこに張ることを想定しているのだろう...ヘッドバンドの仕様を含め,POPな雰囲気を出したかったようですが,この方向性はどうかなといったところ.Razerも毎度ステッカーは付いてきますが.
本体とご対面.
ダサいビニールにくるまれて入っていたりすることはないのですが,逆にキツキツで固定されているので少し怖い感じもします.
本体を持ち上げると下にアクセサリーboxがあります.ケーブルとかが目に見える形で梱包されていないのは好印象ですね.Logitechも見習って欲しいものです.
ちょっとしたemojiが書かれたカードが入っていて遊び心を感じます.硬派なSiberiaのイメージとは違った雰囲気です.アクセサリー一式.充電ケーブル,Audio in用の3.5mm-USBのケーブル,そしてワイヤレストランスミッター.こちらもキツキツで収納されています.
一式を取り出した所.多くもなく少なくもなく.後述しますが,正直3.5mm-3.5mmのオーディオケーブルを付属してほしかった気もします.
説明書は日本語対応ですが,あまり詳しく書かれていないのであくまでセットアップ程度.とはいえ逆にそれ以上やることもないですが.
と言った感じで開封は完了します.必要なものを必要なところに収めていて,ありがちな過剰梱包で無駄な高級感を演出していたりということもありませんでした.収まりの良さは流石北欧といったところなんですかね?
本体
ということで,取り出した本体を見ていきます.今回購入したのはホワイトモデルで,直販ではヘッドバンドの柄も変更できます.見た目の印象はあまりゲーミングヘッドセットっぽさはありませんが,リスニングっぽさもないという感じ.モバイルオーディオ向けの今風なストリートヘッドホンみたいな.Parrot Zikのイメージですが.イヤーカップは100-110度程度はチルトするので,平面状にすれば持ち運びも容易ですが,Bluetooth非対応なため結局色々と持たないといけないので,嵩張るのは変わりないですね.
クッションは非常に快適で,硬さや通気性も良好です.長期間使用していないので,使用に伴う劣化などは分かりませんが交換もできるようなので,使い潰してしまったら買い替えてしまえば良さそうです.
イヤーカップにはボリューム,各種接続ポート,マイクミュート,ペアリングボタン,ゲーム音とボイスチャットのバランス調節ノブなどがあります.基本的に使うのはボリューム調節のダイヤルくらいだと思いますが,使い勝手やアクセスは悪くないです.ただ,結構ダイヤルは緩いので,ちょっと触っただけで動いてしまうのは気を使う必要がある点かもしれません.
充電のためのケーブルもこちらに接続します.充電中はLEDでお知らせしせしてくれますので,バッテリーの消耗を軽くすることが出来ます.
今回のヘッドバンドはこのようにスキーゴーグルのようなタイプとなっていますので,伸縮性や快適性は非常にいいです.が,クッションタイプとは異なる使用感なので,その点は試着等をして確認した方がいいかもしれません(試着の好き嫌いはあると思いますが).
マイクは収納できるタイプで,双方向ノイズキャンセリング機能が付いているので穴は2つ.ブームはそこそこ硬いですが,収納はそこまで力を入れる必要はないので,問題はないです.
音質・使用感
キモとなる音質について.基本的な条件は200時間のエージング後の話としています.ゲーム
今流行りのPUBGにて確認しています.定位にしても,音量も必要十分は出ているように感じます.足音も聞こえますし,飛行機や車が通りさる音は方向を含めて分かります.銃声の方向も正確ですのでゲーム用途であれば十分だと思います.4時間ほど付けていましたが,若干耳周りがモワッとするものの,装着感も良好で,別段どこかが痛くなることもありません.メガネをかけていても大丈夫です.ワイヤレスとすると非常に軽く,ケーブルもないので引っ張られる感じもありませんから全体として非常に快適です.DTS:HEADPHONE Xの効きは結構強烈で,ゲームだけでなく映画も迫力のあるものになりますが,イコライザーでの音域の調節はした方がいいと思います.あまりにも低音が強すぎるので,若干弱めたほうがFPSなど足音が重要なゲームでは埋もれづらいかなという印象です.デジタル接続するとワイヤレスにもなってきますが,目立った遅延は感じません.若干もっさりしているかな?と感じることはありますが,実使用には問題ないかと.
マイクについては自己評価ですが,可もなく不可もなしといったところではないでしょうか.若干ドンづまった感じはあるものの,ノイズキャンセリングは良好に動作していますので,ヘッドセットで全てを済ませる場合には十分な性能だと思います.
オーディオ
オーディオ用途については評価が難しいと思います.まず無線での使用についてですが,こちらは値段相応かそれ以下と言った評価になるのではないでしょうか.イマドキの2万弱のヘッドホンであれば,もう少し解像度も高く,広い帯域で再生できるような機種があるような気がします.SONYとオーテクが君臨する価格帯ですし.無線であるという快適性とマイク付きでボイスチャットができるという付加価値を理解した上で聴くと,安定した無線品質も相まってリスニングを楽しめるというレベルになると思います.傾向としては良く言えば低音寄りのかまぼこ,悪く言えば低音のアタック感も物足りないですし,高音も出ていません. 他のワイヤレスヘッドホンを試したことがないので,なんとも言えませんが,全体的な物足りなさは感じてしまいます.イコライザで調節すればいいというのももっともなのですが,それにも限度はありますし.
SteelSeries (2017-02-24)
売り上げランキング: 129
売り上げランキング: 129
無線では悪く書いてしまいましたが,3.5mm-3.5mmケーブルを別途用意し有線として接続すると結構音の印象が変わります.かまぼこの出方には変わりはないですが,低音の厚みが増し,解像感も良くなっており,気になる物足りなさというのは少なくなっています.高音の伸びの足りなさは相変わらずですが,それも軽減されるように感じます.ワイヤレス伝送する時に広域を削っているのかな?と邪推することも出来ますが,真相は分かりません.
正直,この出力であれば値段にも納得がいく,つまりオーディオをメインとするのであればArctis 3, Arctis 5でいいのではないかなという感じになるのではないでしょうか.逆に5から7の価格差が数千円であることを考えると,これだけ充実したワイヤレス機能の付いているArctis 7も選択肢としては全然ありということになります.ゲームをする時に快適性を求めワイヤレス,がっつりオーディオ用途に使いたいのであれば有線と,使い分けられるのは利点かもしれませんね.ケーブルは自由に選択できるので,ケーブル選びの楽しさもありますし.
まとめ
なんだかまとまりのない終わり方をした音質の評価ですが,ドライバの品質は値段相応に良さそうという印象です.ワイヤレスヘッドホンを求めているのであればイコライザでチューニングをしてやれば化ける可能性はあります.そして装着感は非常に良好です.また,有線の印象は良いので,使い分けていくのであれば最有力の選択肢として使っていけるのではないでしょうか.
SteelSeries (2017-02-24)
売り上げランキング: 3,666
売り上げランキング: 3,666
G533も好評でしたが,ワイヤレスのオーディオも規格が色々と固まってきていますので,この調子で高品質なものがどんどん出てくるといいですね.