SONYのノイズキャンセリングヘッドホンWH-1000XM2を購入したのでレビューします.飛行機での長距離フライトでも使用したのでその感想を含めざっくりと.
オーディオ,ポータブルオーディオの中でも一つの大きな市場を築いているのが,ノイズキャンセリングヘッドホンです.ノイズキャンセリングと言うと多くの航空会社ビジネスクラスで採用されているBOSEが有名ですが,ソニーもまたデジタルノイズキャンセリングと言いながら健闘している印象です.
実際にノイズキャンセリングの機能が付いたヘッドホンは多くの場合バッテリー内蔵式でワイヤレスタイプのものになります.とはいえノイズキャンセリング機能が付与されているワイヤレスヘッドホンは,まだまだ選択肢の幅は広いとは言えず,実質的にはBOSEのQuietComfort 35,ないしはソニーのWH-1000XM2の二択になるのではないかなと考えています.たまたまアメリカに飛行機で移動する機会があったことから,機内での快適性を考えどちらかを入手しようと思っていました.
ノイズキャンセリングの程度がわからなかったので,実際に家電量販店に出向いて試聴してみました.家電量販店は多くの場合やかましい音楽や,店内放送が流れていることからノイズキャンセリングの状況を確認するには最適な環境です.私が聞いた限りではノイズキャンセリングの程度,音質においては同等かWH-1000XM2 がやや上回っていると感じたので今回はそちらを入手することにしました.
BOSE の QuietComfort も長年の実績があるので,好みによって選べるかと思います.装着感はQC 35の方が一歩リードかなといったところですが,個人的にはノイズキャンセリング性を優先したかったのでWH-1000XM2を選んでいます.
価格は34,000円前後で,ノイズキャンセリングヘッドホンの中ではハイエンドの部類に入ると思います.値段的にはQuietComfort 35の方が2割くらい高いですね.ワイヤレスヘッドホンの中では高価格帯ですが,ヘッドホン全体で考えると中価格帯なことから外装は普通です.
裏面に関しても特に気になることは書かれておらず,搭載機能の紹介及びライセンス情報が表示されています.
内箱に関しても別段手の込んだ作りにはなっていませんが,厚みのある紙でしっかりと作ってある印象です.さすがにここら辺は値段なりといったところでしょうか.
内容としてはキャリングケースに入った本体,接続用のミニケーブル,充電用ケーブル,各種取扱説明書だけです.キャリングケースを開けると本体と飛行機接続用の二股アダプターが入っています.
用途を考えると飛行機用のアダプターは本体と一緒に持ち歩くことが多いと思うので,このようにスペースを有効利用しているのはありがたい限りです.
ケース裏面にはちょっとしたポケットがありそこに各種ケーブル類を入れることができます.ケース内に入れる仕様とするとケーブルの巻き方や収納方法によって,収まりが悪くなることもありますし,どのケーブルを持っているかいちいちケースを開けないといけないので,外に収納するのもこれはこれで便利でいいと思います.
本体は DJ ヘッドホンのように上下左右にチルト,スイーベルし,収納時は平坦にすること出来ます.この方式だと頭にフィットしやすく,快適性は高いように感じます.
接続やボタン類ついてはよく考えられていると思います.ポートとしては有線接続時の3.5mmと,充電用の USB ポートがあるだけです.また物理ボタンは2つだけで,電源とノイズキャンセリング実行ボタンのみです.多機能ヘッドホンにありがちなボタンが多く,何をどうしたらいいのかよく分からないということもなく,見た目もスッキリするのでいいですね.
基本的なインターフェースはジャックと電源のみですが,ケースに書いてある通り右側のハウジングにはタッチセンサーが内蔵されていて,音量調節や曲送りが可能です.またノイズキャンセリング有効時には右側のハウジングを覆うように手をかぶせると,機能を一時的にオフ,外音取り込みにすること出来ます.この機能が意外と便利で,機内放送やちょっとした会話の時に役立ちます.
ノイズキャンセリングに関しては状況により様々だと思いますが,使っている限りでは巷でのレビュー通りかなり優秀だった印象です.羽田空港から JFK まで約12時間かかるフライトですが,機内でエンジン音のうなりに悩まされることはほぼありませんでした. またノイズキャンセリングのボタンを長押しするとその都度環境音を拾い,ハウジング内部の音響状況を含めた上でキャンセリングの自動調節を行ってくれるので,搭乗から自動操縦に切り替えるまでと,高高度に達した時とで何回か調節を行うとより効果的かと思います.当然ですがノイズキャンセリングに関しては有線接続時,Bluetooth接続時どちらにおいても使うことができます.
音質に関してですが,単純な音質だけで見てしまうと値段なりという評価には一歩及ばずかなといったところです.3万円から4万円のヘッドフォンで考えると他にも優秀な音質のヘッドホンは沢山あるように思います. 低音についてはいまいち物足りず,少しこもった印象を受けます.一方で高音は量,質共に出ているとは思いますが,こちらも伸びが悪くこもっているように感じました.ということで全体的に密閉型の,悪いこもった印象というのを克服しきれていないように見受けられ,その点は少し残念です.それが故に解像感が低いようにも感じてしまい,なんだかパッとしない,見透しの悪い音になっています.とはいえ全くリスニングに耐えられないものではないですし,その他のノイズキャンセリングやワイヤレスという機能を考慮すると値段なりというところに落ち着くかと思います.
実際にノイズキャンセリングの機能が付いたヘッドホンは多くの場合バッテリー内蔵式でワイヤレスタイプのものになります.とはいえノイズキャンセリング機能が付与されているワイヤレスヘッドホンは,まだまだ選択肢の幅は広いとは言えず,実質的にはBOSEのQuietComfort 35,ないしはソニーのWH-1000XM2の二択になるのではないかなと考えています.たまたまアメリカに飛行機で移動する機会があったことから,機内での快適性を考えどちらかを入手しようと思っていました.
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ノイズキャンセリングの程度がわからなかったので,実際に家電量販店に出向いて試聴してみました.家電量販店は多くの場合やかましい音楽や,店内放送が流れていることからノイズキャンセリングの状況を確認するには最適な環境です.私が聞いた限りではノイズキャンセリングの程度,音質においては同等かWH-1000XM2 がやや上回っていると感じたので今回はそちらを入手することにしました.
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BOSE の QuietComfort も長年の実績があるので,好みによって選べるかと思います.装着感はQC 35の方が一歩リードかなといったところですが,個人的にはノイズキャンセリング性を優先したかったのでWH-1000XM2を選んでいます.
SONY WH-1000XM2
ということで買ってきました.価格は34,000円前後で,ノイズキャンセリングヘッドホンの中ではハイエンドの部類に入ると思います.値段的にはQuietComfort 35の方が2割くらい高いですね.ワイヤレスヘッドホンの中では高価格帯ですが,ヘッドホン全体で考えると中価格帯なことから外装は普通です.
裏面に関しても特に気になることは書かれておらず,搭載機能の紹介及びライセンス情報が表示されています.
内箱に関しても別段手の込んだ作りにはなっていませんが,厚みのある紙でしっかりと作ってある印象です.さすがにここら辺は値段なりといったところでしょうか.
内容としてはキャリングケースに入った本体,接続用のミニケーブル,充電用ケーブル,各種取扱説明書だけです.キャリングケースを開けると本体と飛行機接続用の二股アダプターが入っています.
用途を考えると飛行機用のアダプターは本体と一緒に持ち歩くことが多いと思うので,このようにスペースを有効利用しているのはありがたい限りです.
ケース裏面にはちょっとしたポケットがありそこに各種ケーブル類を入れることができます.ケース内に入れる仕様とするとケーブルの巻き方や収納方法によって,収まりが悪くなることもありますし,どのケーブルを持っているかいちいちケースを開けないといけないので,外に収納するのもこれはこれで便利でいいと思います.
本体は DJ ヘッドホンのように上下左右にチルト,スイーベルし,収納時は平坦にすること出来ます.この方式だと頭にフィットしやすく,快適性は高いように感じます.
接続やボタン類ついてはよく考えられていると思います.ポートとしては有線接続時の3.5mmと,充電用の USB ポートがあるだけです.また物理ボタンは2つだけで,電源とノイズキャンセリング実行ボタンのみです.多機能ヘッドホンにありがちなボタンが多く,何をどうしたらいいのかよく分からないということもなく,見た目もスッキリするのでいいですね.
使用性・音質
使用性と音質についても少しだけ書き残しておきます.基本的なインターフェースはジャックと電源のみですが,ケースに書いてある通り右側のハウジングにはタッチセンサーが内蔵されていて,音量調節や曲送りが可能です.またノイズキャンセリング有効時には右側のハウジングを覆うように手をかぶせると,機能を一時的にオフ,外音取り込みにすること出来ます.この機能が意外と便利で,機内放送やちょっとした会話の時に役立ちます.
機内接続の図,もう少しスマートにならないものか |
ノイズキャンセリングに関しては状況により様々だと思いますが,使っている限りでは巷でのレビュー通りかなり優秀だった印象です.羽田空港から JFK まで約12時間かかるフライトですが,機内でエンジン音のうなりに悩まされることはほぼありませんでした. またノイズキャンセリングのボタンを長押しするとその都度環境音を拾い,ハウジング内部の音響状況を含めた上でキャンセリングの自動調節を行ってくれるので,搭乗から自動操縦に切り替えるまでと,高高度に達した時とで何回か調節を行うとより効果的かと思います.当然ですがノイズキャンセリングに関しては有線接続時,Bluetooth接続時どちらにおいても使うことができます.
音質に関してですが,単純な音質だけで見てしまうと値段なりという評価には一歩及ばずかなといったところです.3万円から4万円のヘッドフォンで考えると他にも優秀な音質のヘッドホンは沢山あるように思います. 低音についてはいまいち物足りず,少しこもった印象を受けます.一方で高音は量,質共に出ているとは思いますが,こちらも伸びが悪くこもっているように感じました.ということで全体的に密閉型の,悪いこもった印象というのを克服しきれていないように見受けられ,その点は少し残念です.それが故に解像感が低いようにも感じてしまい,なんだかパッとしない,見透しの悪い音になっています.とはいえ全くリスニングに耐えられないものではないですし,その他のノイズキャンセリングやワイヤレスという機能を考慮すると値段なりというところに落ち着くかと思います.