Razer Naga Pro ワイヤレスを入手したのでレビュー.FF14をサッと遊んだ程度ですが,ワイヤレス,多ボタンという唯一無二の価値は絶対的なものでした.
パイナップルだの手榴弾だのと呼ばれるサイド12ボタンというイカれた数のボタンを搭載したマウス.記憶している限りRazer Nagaが初めて登場したのが2009年頃(もう10年以上前というのが驚きですが...)で,その後Logitechが2012年にG600で対抗し...2010年代後半でROCCATやCorair辺りもチョロチョロと出しているというイメージ.かくいう私もFF14を遊んでいたこともあってNagaシリーズはEpic時代から使っていたNaga年のユーザーだったりします.
Razer Naga Epicの後継機となるRazer Naga Epic Chromaをレビュー - FF14は攻略できるのか
MMORPGというジャンルそのものが,かつて程には人気がなくなってしまった,未だに多くのユーザーを抱えるWoWはどちらかというとゴリゴリにキーボード&マウスでのプレイ,FF14はパッドでも快適に遊べるようになっている,ということもあって,Nagaもとい多ボタンマウスは少し下火になっていた気がします.
ということで,FF14を遊ぶ際は最早化石になってしまったNaga Epicをだましだまし使っていたのですが,ようやっとリニューアルがかかることになったので,早速購入して触ってみました.
Amazonで買うとすぐに来ます.
箱はシンプルな造りをしています.サイドパネル交換機能が目玉になるので,分かるようなパッケージになっています.USBドングルが結構特徴的な位置にあるのを探すのが大変なのですが,一応注意表示のラベルが.あの手この手で隙間を見つけたのだろうなという感じ.
基本的には英語の表記.チャージングドックは今回付属しないのですが,オプションで対応してるぜ,というのも分かりますね.ワイヤレスマウスを使っているとドックがあるとそれはそれで便利に感じるので,高い付属品とはいえ,セットで売って欲しいと思うところでもあります.
いつもの半袖T シャツ社長のサイン入りの説明書一式.ここら辺は特に目新しさは感じないですね.こういったものを入れ続けてきているのがApple製品っぽさも感じる所以.
本体とご対面.パネルはボタン数に応じて3種類から選択できます.あえてこの製品でサイド2ボタンに付け替えて使う人も少ないんじゃなかろうか,とは思ってしまいますが,選択肢があるのはありがたいです.MOBAだと6アイテム全部にボタンを割り当てる事も早々ないとは思いますが,咄嗟に押したいキーはあるのでこのくらいが妥当かなといったところ.大きめに作ってあって結構押しやすいのもgood.
順当に上から眺めた様子.サイドボタンが思い切った仕様なので,その分戻る,進むのマウスボタン4,5に当たるボタンがホイール下に配置されています.もちろんデフォルトではそうなっているだけで,Synapseのソフトウェアから変更可能.人差し指なりを少し折り曲げてアクセスしないといけない分,押し辛さはあるものの,問題なく使っていける配置です.
購入目的がFF14に使いたい意向があったため,サイドボタンは12ボタンのパネルを装着.ここら辺は以前からのデザインから大きくは変わっていません.1〜6,7〜12が向かい合うようにボタンに傾斜が設けられていて押し間違いの少ないように工夫されています.設置面からできるだけ離れて配置されているため,1,4,7,10キーを押すのに指が擦れるといったようなこともありません.
最軽量のG Pro Wirelessとの比較.この場合だと背はやや高めですが,持ちにくいとか手の収まりが悪いといった事もないため,多ボタンマウス・サイドパネルを交換できるという機構を考えれば妥当なところかなと思います.
やや大ぶりで左右非対称モデルとなるG703との比較.高さが同じくらいで全体の持った印象も近いです.右側のスカート部があるのでそこだけは収まりが違うかなと言ったところ.こちらも手の収まりという意味では丁度よく,空間が空きすぎて手の中での遊びが多いという印象も受けないです.
そしてサイドパネル3種類を並べて.一番ボタン面積の広い12ボタンタイプ以外ではサイズに合わせてラバーが貼ってあるのもgoodです.MOBA向けとされる6ボタンタイプは上目に配置されている分,飛び出しが強めで,押しやすさに工夫がされています.幅広の形がいいといった理由以外で2ボタンを頻用する事もないかなとは思っていますが,ひとしきり遊びたいゲームのモチベーションが切り替わったタイミングに対応できるのはありがたいかもしれないですね.とはいえDA系の形でもMambaがリリースされている以上,あえてこのマウスで2ボタンを選ぶのは好みが分かれそうではあるかなといったところ.
側面の接点とレシーバー収納部.本体に収納できれば持ち運びやすさが格段に向上しますので,少しでも隙間スペースを見つけて場所を作ってくれたデザインはありがたい限りです.
レシーバー.通信方式は低遅延の2.4GHzのものとBluetoothが選択できます.やはり2.4GHzのレシーバーを介したほうが入力のもっさり感も少なく,良好かと思いました.
ホイールは便利なチルトホイールつき.また,ゲームによってはマウススピードを変えたいなどのニーズもありますし,基本的な進む戻るを割り当てたいなど,ボタンはいくつあってもいいということでアクセスのしやすいホイール手前に2ボタンあるのもありがたいです.こちらも好きな機能を割り当て可能です.
ペアリングは2系統でレシーバーを使うかBTを使うかとなります.また,切り替えはスイッチ式で底面にあるため,頻繁な切り替えは難しいかもしれません.
ライティングはRazerの真骨頂,定番のロゴとホイールを光らせてくるタイプ.軽量化,バッテリー最優先のモデルではないため順当なところ.ロゴも均一に光っていて流石といったところです.
サイドボタンが12ボタンのときは文字抜きで光ります.こちらも色を変更でき,本体部との色も連動するためこういった部分の造りも含めてかなりクオリティは高いです.
ライティングは明るい中でも見える程度.色は当然変えられますが,やはり光らせるのならRazer Greenなのでしょう.
よくある,ザ・ゲーミングルーム,悪く言うとオタクルームの最たる例である,Razer.とはいえやはり闇夜でこそ光りますね.白・茶のナチュラルに対して,黒・緑とかいうサイバー空間.ロゴがLogicoolなどの控えめなロゴに比べてゴテゴテとしたオタク臭さがありますが,これこそキャラクターなので問題なし.
FF14と組み合わせる
結局この目的で購入しているので,ゲームで使うとするとFF14になるのだろうという感じ.パッチ2.0時代の初期は1x12のホットバーしかなかった気がしますが,今となってはいろいろな形状を選択できることになります.FF14はLogicoolのG600を推奨周辺機器と認証しているので,サイド12ボタン向けの4x3サイズもあります.とてもありがたい限りです.ということで早速設定.
私の場合はキーボード+マウスのa.k.a."キボマウ"スタイルなので,左手で操作可能な6x2を2つ,右手に4x3サイズ.2つマス取っているのはShiftキーを押したショートカットを配置することで,操作可能ボタン数を倍にするという工夫.多くの場合はこれで十分かなといった感じ.スキルとか随分シンプルになったのね.
私の場合はテンキーレスキーボードを使っているということもあり,サイドボタンにnumキーを割り当てた上でインゲームのコンフィグも調節すればインゲームで使用可能になります.サイドボタンにテンキーを割り当てる必要もないよ,という場合はマクロキーとして,例えば"Alt+Ctrl+1"などを割り当てておけばいいのではないでしょうか.ただ,極稀にシステムやExcelなどとバッティングしたりするのでご注意を.
ふと見てみるとG913 TKLもFF14向けのプリセットで点灯していました.ライティングは普段最弱にして1色なので,カラフルになるとまた気分転換になっていい感じですね.
多ボタンマウスはとりあえずこれ買っとけばいいよ
LogicoolはG Pro Wirelessでイカれた軽量化,高速通信のワイヤレス技術を持っているにも関わらず,なぜかG600はワイヤレスにしないという(用途がニッチ過ぎて投資のリターンが少ないという判断なのでしょうかれど)ことで,FF14向けもといMMO向けはRazer Naga Proなのかなという感じです.MMOはそこまで通信品質や,ポインタ精度が求められないものの,操作量はそこそこ多いのでワイヤレス化されるメリットは大.アカウント数も2200万人を超えて超ビッグタイトルになりつつあるFF14を遊んでいて,キーボード・マウス派を貫くのであれば,これを使っておきましょう.
Razer(レイザー)